先日、メダカの水槽に入れる水草を買うために、新しくオープンしたホームセンターに出かけました。店内が広すぎて、売り場がどこか分からないまま、気がつくと文具コーナーに来ておりました。そこで、棚の商品を整理している若い男性の店員さんがいたので尋ねました。以下、客の私と、その青年とのやり取りを聞いて下さい。
“すみません、メダカなんかのコーナーはどっちの方ですか?”
“ぼく文具担当ですので!”
“分かってますけど、金魚とかメダかとか・・・”
“ぼく文具担当です!”
表情一つ変えず、笑顔もなく、脚立の上から私をにらみつけるように言い放った彼は、そのまま平然と棚に向かって仕事をし続けています。
そこで腹が立った私は、その店員に言ってやりました。
そんなことは見りゃ分かるよ、お前もテナントの1社員だろ?だったらセンター内のどこに何の売り場があるかぐらい知ってるのは当たり前だよ!そんな常識も分からんのか?ふざけんなお前は馬鹿か!”
実際には言ってませんよ。でも上のように言ったら「カスハラ」と断定されるんでしょうか?
ただ、その青年は、上司から言われた通り忠実に客対応をしている訳で、何の間違いもないと思っているはずです。ところが客の私は、その青年に対してそれ以外の対応を求めている、そもそもそれが行き違いの原点になっていることを気づかされました。
今や、自治体や様々な業種で「ハラスメント対策のガイドライン」を作成し、その防止に努めています。勿論悪質なものは論外ですが、従来「クレーム」や「苦情」と言ったものは、商品や接客の改善に結びつくものであったはずです。その点を考えると、少し不安に思うことがあります。
先日ゴルフ場でハーフを回ったあと、レストランで昼食をとっていました。数人の女性の従業員さんに交じって、2台のロボットも配膳をしています。指定のテーブルの前に来るとちゃんと止まります。お客が注文した料理を取り終えると、クルリと向きを変えて帰り始めます。その時です。“お客様、午後のラウンドも頑張ってくださいね!”と言ったのです。その瞬間そのテーブルの4人のお客が笑顔になりました。ロボットだと分かっていても、その一言が私達を笑顔にしてくれるのです。
「人間は感情の動物」です。「売り言葉に買い言葉」とも言います。“ちょっとした気遣いのことば一つで、人の心は温かくなるのですよ”と、ロボットさんに教えられたような気がしました。
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